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業界トーク / Virtual 2020
設計施工一貫BIMプロセスに欠かせなくなったBIM360によるBIMモデル連携
プロジェクト関係者がBIM360を利活用することで、どの段階からでも参加可能なシームレスなデータ連携と共有ができる仕組みを“かんたん”に構築できることを学ぶことができます。 BIM360上で展開されるプロジェクトに参加するために特別なソフトウエアーは必要ありません。スマートフォン、タブレット端末、PCがあれば、BIMモデルのビューイング、マークアップ、ワークフロー(指摘事項)、データ共有、受け渡しなどが行える他、現場で撮影した写真をワークフロー(指摘事項)で管理することもできます。早期の段階での発注者参加によるBIMモデル共有は合意形成の進捗と顧客満足を確実に向上させます。 また、BIM360 designやModel Coordinationを導入することでコンカレント設計やアクティブ干渉チェックへとプロセス連携の幅が広がります。モデル変更のたびにモデル統合する必要がなくなり面倒な統合作業から解放されるのです。 クラウドでのデータ管理や早期の発注者参加は、設計施工一貫業務プロセスにおける「ニューノーマル」といえるでしょう。しかしながら既存のプロセスを根底から置換えるためには、立ちはだかる壁を乗り越えていかなければなりません。このクラスでは、これまで実践してきた経験を通じ、そのノウハウをお伝えします。 自身がモデリングしたBIMモデルが、コラボレートしている他の担当者にどのような影響を与えるのか、どうすればそれぞれが気持ちよくBIMモデルを共有できるか、といったノウハウをお伝えします。
業界トーク / Virtual 2020
足羽川ダム設計へのCIM技術適用による設計業務効率化
 足羽川ダムは流水型ダムでありながら100m近いダム高をもち、かつ洪水時のみ使用するゲートを有する稀有なダムである。湛水を行わないことからゲート設備を低標高部に設置する必要があるが、谷状の地形に設置するダムの特性から低標高部はとても狭く、限られた作業スペースで施設の設置・堤体の打設を並行して行う必要があることから施工計画の立案に注意が必要であった。また、施設の設置はダムのコンクリート打設が進み標高が高くなることに合わせて行う必要があり、コンクリート打設・機械設置・通廊設置・配筋、等を交互に実施するような施工を行う必要がある。一方、ダムの堤体コンクリートは、左右岸方向15m毎に24ブロック、鉛直方向に1mピッチ約100リフトに分割され、配合区分別の分割を加えると2万個をこえるブロックに分割される。それぞれ打設する日を設定するとともに、1m毎の平面図(約200枚)を作成し平均断面法により数量を算定する必要がある。配合区分や堤体の形状は設計の進捗に伴い頻繁に変更されることから修正作業に時間がかかること、複雑な形状を2次元に落とし込む作業でのミスや修正もれ、大量の数値の転記が必要となることから、転記ミス等が多発することなどが課題であった。そこで、配合区分別で作成したダムの堤体モデルをVBAを用いて分割、数量計算及び、平面図作成の自動化を図った。さらに分割したモデルのブロックやリフト番号をモデル分割時に属性として自動的に付与、NavisWorks上に読み込みExcelで作成したリフトスケジュールとリンクさせることにより4Dモデルを作成するとともに、他工種とTimeLinerの作成方法を標準化することにより、作成した4Dモデルを容易に合成・施工計画の確認を行うことを可能とした。実際の施工計画時には、概略のモデルの4Dモデル作成で確認を行い施工計画に反映、さらに詳細な4Dモデルを作成することを行い、4Dモデルを用いた施工計画の立案を行っている。  作成したモデルについては、パース作成やVRモデル作成などに流用することにより、全体作業の効率化についても実現した。
業界トーク / Virtual 2020
BIMを活用した現場力と関係者間のコミュニケーションの融合(ROOFLAG賃貸住宅未来展示場)
“本物の良さを本物で伝えたい”という『ROOFLAG賃貸住宅未来展示場』の「発注者の熱い想い」は、CLT(Cross Laminated Timber)を用いた伝統的かつ未来を彷彿させる木造屋根の大空間のデザインに込められた。日本の都市部では、ほぼ初めてとなる大空間屋根構造にCLTが採用され、かつ特徴的格子デザインと防火性能の融合を図る必要性から、高い施工技術が求められる。当社では施工と技術部門一体で課題解決のフロントローディングをスタートさせた。特に①緻密なCLT仕口納まり、②CLTの組み立て手順と工期、③傾斜した三角形の屋根と外装システムとの納まり、④CLT組み立て施工手順とその精度、⑤CLT架構体の安全性、など施工上避けては通れない複合的課題解決は手探りからのスタートとなった。また工事を進める過程においては、関係者全員での「モノ決め」を進めるため、たとえ変更が発生した場合にも複雑な建物の状況を、わかりやすく「見える化」し合意形成を柔軟に進めることに重点となった。更に環境側面のリスクとして屋根の太陽熱透過材(ガラス)採用における空間温熱環境も課題となった。当社では総合的な技術解決のために、BIMをはじめとしたデジタルの力でオフサイト建設を進めた。
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